【アフガニスタン】理解できる!簡単にわかるアフガニスタンの歴史

アジア

このページではアフガニスタンの今日までの歴史を、わかりやすくご紹介しています。

この記事は以下のような人におすすめ!

・アフガニスタンの歴史についてざっくりと知りたい

・アフガニスタンのニュースの理解を深めたい

古代「混ざり合う文化で発展するアフガニスタン」

ガンダーラ美術の仏像(Image by gleexintfun24 from Pixabay
古代アフガニスタン
  • 紀元前6世紀
    アケメネス朝

    現在のアフガニスタンは、イランを中心とするアケメネス朝の一部として統治されました。

  • 紀元前4世紀
    アレクサンドロス大王の時代

    アレクサンドロス大王がこの地域を征服し、ギリシア文化の影響が及びました(ヘレニズム文化)。

  • 1~3世紀
    クシャーナ朝

    アフガニスタンと現在のインド北部をクシャーナ朝が支配していました。
    この時代は仏教が広まりました。
    また、アフガニスタンはシルクロードの重要な中継地となりました。またヘレニズム文化の影響を受けて仏像が制作され、ガンダーラ美術が発達しました。

著者
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アフガニスタンが位置する場所がアジアとヨーロッパを結ぶ中継地だから、時代を経て色々な文化が混ざり合っていく様子がわかりますね!

中世「イスラム教伝播と他国からの侵略」

ジャームのミナレット(世界遺産) Image by gleexintfun24 from Pixabay
中世アフガニスタン
  • 7世紀以降
    イスラム教伝搬

    イスラム帝国の拡大に伴い、この地域にイスラム教が伝播しました。

  • 10~12世紀
    イスラム教が栄える

    ガズナ朝ゴール朝とイスラム王朝が支配し、アフガニスタンはイスラム文化の中心地となり、インドへの影響力を持つ帝国が栄えました。

  • 13世紀
    中央アジア勢力の襲来

    モンゴル帝国チンギス・ハンの侵略により、多くの都市が破壊されました。
    その後、ティムール朝がこの地域を支配しましたが、ウズベク人により滅亡します。

著者
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いよいよイスラムの時代!

アフガニスタンのムスリム化はこの時代からだったんだね。

しかし侵略、侵略で、全く安定しないなぁ。。

近代

「グレート・ゲーム」の風刺画 (public domain)
近代アフガニスタン
  • 1747年
    アフガニスタンの基礎

    ドゥッラーニー朝によりアフガニスタンの基礎が築かれ、アフマド・シャー・ドゥッラーニーが初代王となりました

  • 19世紀
    イギリスvsロシアによるアフガン戦争

    中央アジアの覇権をかけた「グレート・ゲーム」と呼ばれるイギリスとロシアの戦争の舞台となり、3度のアフガン戦争が勃発しました。

著者
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当時インドを植民地していて北側のエリアがほしかったイギリス vs 南下して領土を広げたいロシアの戦い。この「グレート・ゲーム」によりアフガニスタンはこの後も「大国の競争の場」となってしまいます。

現代

20世紀アフガニスタン
  • 1919年
    アフガニスタン独立

    第三次アフガン戦争後、アフガニスタンは完全な独立を達成しました。

  • 1973年
    アフガニスタン共和国成立

    国王ザーヒル・シャーがクーデターで追放され王政が廃止、アフガニスタン共和国が成立します。

  • 1978年
    共産主義によるクーデターvs反政府勢力の抵抗

    政府が西側諸国・近隣のパキスタン・中国との関係を深めていることに刺激された共産主義・社会主義勢力がサウル革命(四月革命)でクーデターを起こし、アフガニスタン人民民主党が政権を握りました。
    土地改革や社会改革を進めましたが、イスラム勢力や農民からの反発を招き、反政府勢力(ムジャヒディン)の抵抗が広がりました。

著者
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悲願の独立達成!しかし約50年で再び治安悪化。

共産主義 vs イスラム教(反政府勢力)となりました。

国民を完全に管理したい共産主義にとって、宗教が持つ影響力は敵ですからね。

ソ連侵攻から現在
  • 1979年
    ソ連侵攻

    共産主義政権の支援を目的にソ連が侵攻します。反政府勢力(ムジャヒディン)がソ連と戦闘を展開。約10年間に及ぶ戦争で多数の犠牲者と難民が発生します。

  • 1989年
    ソ連、アフガニスタンから撤退

    ソ連がアフガニスタンから撤退しますが、内戦が続き、ムジャヒディン勢力が力を強めます。

  • 1996年
    タリバン政権成立

    タリバン政権が成立し、イスラム首長国アフガニスタンを宣言。厳格なイスラム法を導入します。

  • 2001年
    9.11同時多発テロ事件とアメリカ侵攻

    9.11同時多発テロ事件が起こり、首謀者であるビンラディン率いる国際テロ組織「アルカイダ」がアフガニスタンのタリバン政権に保護されていたため、アメリカがアフガニスタンに侵攻。

    その年タリバン政権は崩壊します。

  • 2004年
    新憲法制定

    民主的な選挙を経てハーミド・カルザイが大統領に選出。新憲法が制定されました。

  • 2000年代後半
    タリバン復活

    タリバンが再び勢力を拡大し、各地で紛争が激化。アメリカやNATO軍が駐留を続けるも、安定には至りません。

  • 2020年
    米軍撤退

    アメリカとタリバンが和平合意を締結し、米軍撤退が決定。

  • 2021年
    タリバン復権と諸外国からの孤立

    タリバンの政権が復権し、再び「イスラム首長国アフガニスタン」を宣言し、女性の権利制限や厳格な統治が復活。一方タリバンは治安維持などに力を入れています。

    現在、タリバン政権下での国際的孤立が続き、経済的困難や人道危機が深刻化しています。

著者
著者

米軍撤退時の空港に集まる人々の様子が記憶に新しいですが、その後のアフガニスタンの様子はなかなか知ることができず、今後アフガニスタンがどのような未来を辿っていくのか非常に気になりますね。

国際的な孤立を解消し、貧困に喘ぐ国民がひとりでも減り、古代・中世のような豊かなアフガニスタンが再び訪れることを祈っています。


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