【アメリカ】アメリカの歴史ロマン!世界遺産メサ・ヴェルデ国立公園

アメリカ

このページでは世界遺産として登録されているアメリカ・コロラド州の「メサ・ヴェルデ国立公園についてわかりやすくご紹介しています。

ページの最後には、世界遺産検定に役立つクイズもご用意しています。最後まで読めば世界遺産知識がまた1つ増えること間違いなし!

この記事は以下のような人におすすめ!

・アメリカの世界遺産に興味がある方

・ネイティブアメリカンの遺跡に興味がある方

メサ・ヴェルデ国立公園(Mesa Verde National Park)

Image by Kristy Lee from Pixabay
文化遺産 / 1978年登録 / 登録基準 (3) 

コロラド州にあるメサ・ヴェルデ国立公園は北米で初めての世界文化遺産として1978年に登録されました。メサ・ヴェルデとは、スペイン語で「緑(Verde)の大地(Mesa)」のことで、この地を訪れたスペイン人探検家によって名付けられました。

標高2600mを超える箇所もある台地が、松などの常緑樹に覆われており、広さは211 km²と山梨県甲府市と同程度あります。

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ちなみにアメリカ初の世界自然遺産は「イエローストーン国立公園」で、同じく1978年に登録されました。この年に登録されたアメリカの世界遺産は2つだけ。日本でいう「法隆寺」(1993年に日本の世界遺産として初登録)のような立ち位置でしょうか。歴史ロマンがある遺跡ですね!

メサヴェルデ国立公園の概要

アナサジ族の籠細工(National Parks Service / public domain)

1世紀ごろから先住民族であるアナサジ(アナサジ文化の担い手、現在のプエブロ民族の祖先)がこのあたりに暮らし始めました。アナサジ族は現在のアリゾナ州、コロラド州、ニュー・メキシコ州の乾燥した山間部で暮らしていた民族で、トウモロコシを主とした農耕を行っていたこと、バスケットメーカーと呼ばれる籠細工を行う文化があったことなどがわかっています。

キヴァ (photo by BenFrantzDale~commonswiki)

9世紀ごろ日干しレンガで作られた「キヴァ(Kiva)」という円形の地下礼拝所を中心に配置した集落を築きます。キヴァは合計23個もあります。

12世紀ごろには侵食により崖の下方部が削られ、現在のように崖の上からは見えない洞窟が残る地形が出来上がります。

12世紀から13世紀にかけて、アナサジ族が砂岩の崖に住居を建設します。

代表的な遺跡には200人以上が居住した最大の「クリフ・パレス(Cliff Palace)」があります。全体は4層構造になっており、高さは4階建に相当する巨大な集合住宅です。

ほかにもロング・ハウスオーク・ツリー・ハウススプルース・ツリー・ハウススクウェア・タワー・ハウスなどがあります。

その後14世紀頃にはメサ・ヴェルデの住民は突如として住居を放棄し現在のニューメキシコ州やアリゾナ州に移住します。その理由は現在も解明されていません。

メサ・ヴェルデのここがすごい!

敵から身を守る立地

崖の下部分のみが侵食しておりそこに住居を作ったため、崖の上からは見ることができません。当時は敵対する部族間の争いなどもあったため、自然と知恵を生かした防御に優れた住居として優れていました。

灌漑技術があった

アナサジ族は灌漑技術を持っており、主食となる穀物を栽培していたとされています。メサ・ヴェルデがあるのは乾燥した高原地帯ですが、雨水を利用した貯水技術を生かし、アナサジ族は降水量が少なくても育ちやすいトウモロコシや豆類、かぼちゃなどを育てて暮らしていました。

世界遺産クイズ

Q1 メサ・ヴェルデ国立公園にある、円形地下礼拝所をなんという?

  1. カタコンベ
  2. デリンクユ
  3. キヴァ

3. キヴァ

1.カタコンベは地下に作られた共同墓地や、キリスト教徒の地下礼拝堂を指す言葉、2.デリンクユはトルコにある地下都市です。

Q2 メサ・ヴェルデ国立公園にある最大の住居群の名前は?

  1. プエブロ・ボニート
  2. キヴァ
  3. クリフ・パレス

3. クリフ・パレス

  1. プエブロ・ボニートはチャコ文化で見られる集合住宅、2.キヴァはメサ・ヴェルデにある円形地下礼拝堂です。


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